ごあいさつ
「治療中心の歯科医療から予防中心の歯科医療へ」
私たちは「一生自分の歯で生活していただくこと」を目指して、日々の診療を行っております。
お口の中に何らかの問題をかかえて来院されるほとんどの方が、むし歯あるいは歯周病に起因したものです。
むし歯と歯周病はその発症の原因が分かっていますから、適切な対応をすることにより発症を防ぐことができます。
日本では、歯磨剤にフッ素が導入されたことや国民の皆さんの口腔衛生の意識が向上したこと等により、若い人のむし歯は減少しております。
実際、12才児1人当りの永久歯のむし歯の本数は平成28年度で0.84本とほぼ欧米と同じ水準まで減少しました。しかし、35歳以上のむし歯の羅患率は限りなく100%に近いものであり、50歳前後における1人当りのむし歯の本数をみると約40年もの長い間ほぼ変わっていません。
この原因は中学〜高校生になる10代後半から、20代30代に生活環境の変化等からむし歯が増えることと、歯科医院においては依然として患者様が来院すると、削って詰めてという治療中心の医療が続いていることに起因します。
さらに歯周病に至っては、平成28年の調査では全ての年代において増加傾向を示しています。
むし歯と歯周病のこのような状況を改善するためには、お口の定期管理(メインテナンス)を中心とした予防歯科の導入が極めて重要です。
定期健診を受けている市民は約35%〜40%というデータがありますが、それでもむし歯や歯周病が多いのはなぜでしょう?
定期健診と定期管理(メインテナンス)は異なったものであると理解して下さい。私たちが行っているメインテナンスはむし歯や歯周病の発症を防ぐため、より積極的なブラッシング等を中心とした生活習慣への指導と、口の中の環境改善を行うためのものです。
むし歯のない小児のうちからメインテナンスを受けることにより一生健康な歯を保つことが理想ですが、現在の日本においては何らかの問題を抱えて来院される方が多いのが現状です。私たちも予防の前に治療を行わないわけにはいきません。そのような方に対しては専門医による対応等を通じてより精度の高い(質の高い)治療を行うことを心がけております。
そして治療の結果、お口の健康を回復した後にはメインテナンスを受けていただくことがむし歯と歯周病を再発させないためにも極めて重要です。
口の中が健康で多くの歯が残っている方は、健康長寿につながることも分かってきました。
お口の健康づくりから全身の健康を実現していただくため、ぜひメインテナンスを受けていただければと思います。
理事長
早 乙 女 雅 彦Saotome Masahiko
所属学会
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本歯周病学会 歯周病専門医
- ・日本顎咬合学会
- ・日本口腔外科学会
主な研修会受講歴
- 平成 9年~10年 藤本研修会 補綴咬合コース(講師 藤本順平先生)
- 平成10年~11年 藤本研修会 LOT(部分矯正コース)
(講師 加治初彦・星野亨先生) - 平成11年~12年 藤本研修会 歯周病コース(講師 弘岡秀明先生)
- 平成12年~13年 弘岡秀明 歯周学病コース(講師 弘岡秀明先生)
- 平成13年~14年 藤本研修会 歯内療法コース(講師 宮下裕志先生)
- 平成13年~14年 日本歯科先端技術研究所 インプラント 100時間コース
- 平成14年~15年 藤本研修会 補綴咬合アドバンスコース
(講師 藤本順平先生) - 平成18年7~11月 オーラルフィジシャン育成セミナー
略 歴
- 昭和31年4月16日生
- 昭和50年3月 栃木県立栃木高等学校卒業
- 昭和56年3月 日本歯科大学卒業
- 昭和61年3月 日本歯科大学大学院歯学研究科博士課程終了
(歯学博士、口腔外科学専攻) - 昭和63年4月 日本歯科大学口腔外科学教室第2講座講師
- 平成 2年4月 早乙女歯科医院開設
- 平成12年4月~ 歯科医師臨床研修施設指定(指導医)
- 平成17年4月~ 日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座非常勤講師
- 平成20年4月~ 日本歯科大学生命歯学部附属病院総合診療科臨床准教授